金沢庵の家族物語/遠くにおでかけ

サンライズ瀬戸

おじいちゃん、おばあちゃんの住む愛媛県の新居浜と金沢区を電車で移動しようとする場合､最も一般的な方法は､新横浜−岡山間に新幹線を利用し､岡山−新居浜間に「しおかぜ」などの在来線の特急を利用する方法です。しかし、もう一つ、寝台列車を利用する手もあります。
「サンライズ瀬戸」は、普段は東京−高松間を走行する寝台特急ですが､年末年始や春休み、夏休みなどは､高松から松山に運転が延長されるため､横浜駅と新居浜駅を乗り換えなしで移動することができます。寝台特急は料金が高いイメージがありますが､「サンライズ」は「ノビノビ座席」というフェリーでいえば2等に相当する等級があり､ここは乗車券と特急料金（指定席）のみで利用できるため､新幹線よりも割安になります（下表参照）。
「ノビノビ座席」は、「座席」とはいっても椅子はなく､カーペット敷きの部分に1人1人のスペースが頭のところからでているついたてで仕切られている構造で､横になって休むことができるようになっています。毛布も1枚与えられますが､冬はカーペットが床暖房のようになっていて毛布がなくても十分暖かいです。ただし、枕はないので持参する必要があります（なぜか枕カバーはあります）。フェリーの2等に比べれば静かできれいで揺れも少なく､夜間に寝ながらの移動で時間も有効に使えるため､利用価値はあると思います。ただし、松山までの延長運転中は､瀬戸大橋（宇多津）から高松は重複して走行する格好になる（高松まで行ってから戻ってくる）ので､四国内は時間がかかります。また、「ノビノビ座席」のほかに、お金を払えば個室もあります。

「ノビノビ座席」（下り5号車、上り12号車）	通路側からみたところ（A,B席が1階、C,D席が2階）

「ついたて」で1人ずつのスペースが区切られている	それぞれの席に毛布、毛布カバー、枕カバーがあり （枕はない）、読書灯などもついている

「シングル」という個室をのぞいたところ ここは簡易ベットになっていて、枕やゆかたもある	横浜駅に到着したサンライズ瀬戸